好きな人や物が多過ぎて 見放されてしまいそうだ

 

 

 

 

 

××デイドリーム・ビリーヴァー××

 

 

 

 

 

タバコが増えた。
お酒が増えた。
左耳をぶち抜く穴が増えた。

人は何故と問うた。

 

 

「好きな人が増えたから。」

「ん?」

「好きな人が増えたのよ。」

それはあなたです。

心中呟いて。
真正面に座るその人に視線をやれば。
ぼけっとした顔で俺を見つめる男前ドラムス。

ふだんは、限りなく呆としているのだけれど。
タイコを叩けばこれがまた。
負けず劣らず、オトコマエなんだわ。

 

 

「ユッキーたんじょーびおめでとうございますぅ〜〜。」

「あーありがとー。」

持ち出されたのは丸いかわいいバースデイケーキ。
そしてコーラのペットボトル。

淡白ながらも本人はそこそこ喜んでるようす。

ぴらり。
ハイドが差し出した一枚の紙。

「粗品ですがユキヒロさんのために一生懸命描きましたお受け取りください。」

「おー。」

受けとってマジマジとそれを見つめたユッキーは

「いいね、これ。すっごいかっこいいよ。」

にっこり笑顔。
ありがとー。
さすがビジュアル重視のユキヒロさん。
ハイドの絵を一瞥で気に入ったらしい。

「はいっ、ユッキーこれは俺から!」

「ははははっ!すごっ!」

やること成すことでっかいテツからは、規格外サイズの板チョコ。
そんなもんほんまにどこで買うてきてん。
ピアニカ大のチョコを抱えて、ユッキーはなんか幸せそう。

あたりまえやね。誕生日やもん。
誕生日くらい、みんながハッピーでもいいはず。

「ユッキー。」

振り向いたその人に、突き付けるようにして俺は。
一振りの枝を差し出した。

先には、たくさんの赤い実。

「なに、これ。」

「ガマズミ。」

本日の誕生日花ですな。

ユッキーは驚いたようにちょっと目を見開いて。

時々ケンちゃんてすごいロマンチストだよね。

ありがと、って笑って、そっとその一本の枝をつかんだ。

 

 

ガマズミ。

「愛は死より強し」なんて、えらい大仰な花言葉。

真っ赤な実をたくさんつけて。

ナンテンのような花。

きっと鮮やかなその赤には人を惹きつけてはなさない魅力があって。

でも男前なアナタには少々かわいらしすぎるかもね?

 

 

 

 

大切な人が一人増えて。
左耳のピアスが一個増えて。
灰皿にのっかるタバコの銘柄がひとつ減り、またひとつ増えて。

思いきりあけた左耳のピアスには笑えないエピソード。
なんて言ってたんは、誰やったっけな。

俺の場合は全然逆やね。
左耳のピアスには、幸せエピソード。
穴の数だけ、大切な人。

 

 

 

 

目の前のオトコマエも

囲む幾重の仲間たちも

かわいらしい赤い実も

欲張りな俺は

みんなみんな

大好きなんです。

 

 

 

 

 

 

 


10000ヒッツ、ヨナさまリクエストでしたっ!
なにがどーなってこーゆー話になったのかはまったくの謎(笑)
リクエスト内容は「幸せな誕生日」だったんですけど
いろいろ肉付けしてたらどれがテーマかわからんくなったよ・・・
つまりはユキーロさんは男前だと。
最近佐竹の中でまたケンユキコンビブームきてます。あいやー
ちなみに冒頭の一文は椎名林檎嬢「月に負け犬」より。この歌詞なんとなくケンちゃんだなぁー
そんなわけで遅くなりましたが、一萬打ありがとうございましたーーーっ!!

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