THANX bbs1515hits FOR ユエさま!!

 

マザーガイア’99

 

 

 

 

 

 数年前。

 

 差し迫っていたレコーディングを終え、2人でちょっと飲みに行った帰り。

 スタジオの駐車場まで歩きながら、バカ話してげらげら笑って。

 ふと見上げた夜空が、あまりに陳腐に美しかったものだから。

 

 冬やのにあんま見えんねぇ。

 そうだなぁ。

 

 サクラの息が白く濁って吐き出された。

 立ち昇る紫煙を眺め。

 

 実家のほうがよく見えるだろ?

 

 うん、と俺は空を見上げたままうなづいた。

 都会の空にこそ星が必要やのにね。

 

 しばし呆然と、その東京の狭い空に瞬く星を見やる。

 汚れた空気に浮かぶ光はいっそう美しく。

 

 なぁなぁ。

 ん?

 

 再び歩き出しながら俺が服を引っ張ると、サクラは顔を寄せてくる。

 俺は眼前に広がる空の一点を適当に指差して。

 

 俺、あの星が欲しい。

 

 3、4個しか見えない星のひとつをねだってみると。

 サクラは俺の顔を見て、真っ白い息を吐き出して。

 

 俺が死んで星になったら、それを丸ごとあげるから。

 

 サクラは笑っていて。

 俺はちっとも笑えなかった。

 

 やっちゃんが星になってもどうせ黒いし見えんからいらん。

 

 そら残念。

 落としたタバコを踏み躙りながら、やっぱりサクラは笑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 数年後。

 

 

「昨日アルコール96度のお酒飲んでさぁ、知ってる?スピリタスってゆうの。」

 二日酔いだと言いながらケンちゃんは上機嫌にしゃべってる。

 横でユッキーが楽しげにうなづいていて。

「ほんっっまにすごかった、あれは!お星さまになるかと思ったね〜。」

 あははははっ、と2人して笑う。

 俺はそんな2人を見てにっこりと笑った。

「ケンちゃん。」

「ん〜?」

 俺の呼びかけに、ケンちゃんは肩越しに振り向いてくる。

「ケンちゃんがお星さまになったら、俺にその星ちょーだいな。」

 俺は嬉しさのあまり言葉が弾んでいた。

 それでもケンちゃんは笑って。

 かまわんよ、なんて。

 

 

 俺は。

 青く美しいこの星さえも、誰かのものなのだろうか。

 と、思った。

 

  

 

 

 


リク内容「hydeさんとsakuraが出てくる話・・・がいいなぁ。すっごい可愛いhydeさん。」
ほとんど満たしてねえ(泣)
すいませんすいませんユエさん・・・かわいらしくないですね、このハイディは。むしろやや怖いですね。うう。
しかも最近書いてたキリリク小説やたら長かった反動か、みじけぇ〜!なにこれ!ってぐらい。
しかし書いててラクでしたな!(そりゃお前はな)
ちなみにスピリタスはポーランドかどっかのウォッカでございます。飲まないほうがよいですね(笑)
こ、こんなんできあがっちゃいましたが、いかがでしょうか、ユエさん・・・
なんにせよbbs1515ヒッツ、ありがとうございました★

 

 

 

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