遠い 遠い 遠い 空に

ひとすじの 白が 駆けていく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

随分い空

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴォオ

振り仰げば
空には、硬い翼を広げた大きな白い鳥。

地上まで届く、ジェット音。

どこまでゆくの。
雲ひとつない青天には、真っ白い胴体が浮き立ちすぎていて。

俺は右腕を持ち上げ

「バァーン」

ピストルを象った指、
放たれた見えない銃弾は、遥か上空の飛行機に向かって突き刺さった。

 

落ちればいい。落ちて燃えてしまえ。
それでも空は美しい。

 

 

 

 

 

 

 

重い騒音がキライだった。

ジェット機のエンジンがかかり、景色は蜃気楼のように歪む。
高温、熱波、喧騒。

ゴォォオオ

その音は重くいつも押し潰されそうになってしまう。
乱暴に地上にいる人々の頭を押さえつけ、
それは青空へ姿を消す。

滑走路が歪む。

 

ガ シ ャ ン ッ

 

勢いよくひっつかんだフェンスが揺れた。

 

 

巨大なバケモノだ。
そう思わずにはいられない。鋼鉄の塊。

そのくせ自由にあの青をひっかきまわす。

 

 

 

地上を離れ

雲を貫き

成層圏を突破して

鋼鉄の体が、何処へ向かうのか。

俺は知らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、ひこうき。」

呟きを耳にしたのと同時、俺はまた、空を振り仰いだ。

ゴォオ

ジェット機が、空を滑走してる。

縦横無尽に、青を駆け抜ける。

 

煙草をくわえなおした。
右腕を、かざし。

 

 

 

「バァーン」

 

唐突に隣りで発砲音。

驚いて振り向く。

煙草を挟んだ指が、上空の黒い影に向けられていた。
ケンちゃんは俺を見て笑う。

 

「撃ち落したくならへん?」

 

俺も笑った。

 

コロニー落としや!
テツくんが叫ぶ。子供のように、錆びたフェンスにはりついて。

 

「俺なんかもう何十機と撃ち落としたよ。」

 

「うわーユッキ残酷〜」

 

 

 

 

ケンちゃんが撃ち落としたジェット機は、地平の向こうへと落下してゆく。

青に、乱暴な白いラインを描いて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


すいません衝動で書いちゃうんですこーゆーの(笑)
前々から書きたくてネタはあったけど放置してました。
ユッキ、飛行機キライそうやから(笑)




 

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